2010s 映画レビュー

戦争・反戦

『花筐 HANAGATAMI』今更レビュー|大林監督戦争三部作③

全編大林映画以外の何物でもない満腹感。唐津の幻想的な祭りや街並みの美しさ、アポロのような満島真之介の美。考えるな、感じよ。それが大林映画だ。
スポーツ、ゲーム

『ファイティングファミリー』考察とネタバレ|プロレスにあるのは筋書き

プロレスをこよなく愛し家族全員がレスラーという一家。題名に偽りなし。ニック・フロストの父親のおバカな言動に垣間見える家族愛とプロレス愛が沁みる。
クライム

『楽園』考察とネタバレ|吉田修一の短編融合はよいが、何が楽園なのか

吉田修一の短編二編を強引に統合した感が否めない。どの辺が楽園で、何を軸に映画が進んでいるのか。瀬々監督と原作者、この題材と配役では、ロクヨン+アクニンの印象が強い。
コメディ

『マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)』考察とネタバレ|どこを改訂?

アダム・サンドラーとベン・スティラーの兄弟、父がダスティン・ホフマンと家族コメディに無敵の布陣。プライド高い芸術家の父に、いくつになっても振り回される子供たち。
青春

『フランシス ハ』今更レビュー|ハァ?と言って挑発している訳ではないのだ

彼氏を振った途端、親友のルームメイトも結婚で去り、ダンサーの夢も挫折寸前でも、くじけないダメ女。
ドラマ

『灼熱の魂』考察とネタバレ|あまりに重たい真実に焼け焦げる心

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の出世作。ミステリーと呼ぶにはあまりに重く切ない、亡き母の過去を辿る旅。死んだはずの父、いないはずの兄を探し始めた姉弟が辿り着いた真実。
ドラマ

『帰れない二人』考察とネタバレ|経済発展した中国に渡世人は暮らしにくい

ジャ・ジャンクー監督のミューズであるチャオ・タオ主演で贈る、新世代の任侠映画。
コメディ

『団地』考察とネタバレ|団地の給水塔マニアも萌える逸品

阪本順治監督がお馴染みのメンバーに斎藤工を加えて贈る、団地を舞台にした不思議な世界。
ドラマ

『マリッジストーリー』考察とネタバレ|ディボースストーリーとしないセンス

子供の親権をめぐる法廷ドラマ。当事者夫婦の葛藤をよそに、弱肉強食の弁護士同士の代理戦争が熾烈。
ドラマ

『凪待ち』考察とネタバレ|凪を待っているのだ、彅ではない

ギャンブル依存症のダメ男を演じる香取慎吾の背中が広い。石巻の人々が向き合う、喪失と再生の重み。必死にもがきながらも、また賭け事勝負の世界が彼を招き寄せる。
ファンタジー

『オクジャ okja』考察とネタバレ|ほえる豚も噛まない

ポン・ジュノ版のナウシカと王蟲だ。巨大豚オクジャを食肉加工から救えるかのダークファンタジー。
クライム

『屋根裏の殺人鬼フリッツホンカ』考察とネタバレ|この男の下階暮らしは勘弁

ひたすら斬っては棄てての、心躍るではなく心荒む映画。視覚・嗅覚をこれでもかと不快にさせてくれる。実在した連続殺人犯の記録を忠実に再現。
恋愛

『アイネクライネナハトムジーク』考察とネタバレ|仙台ラブストーリー

あの日あの時あの場所で、仙台ラブストーリー。伊坂幸太郎の短編集を今泉力哉監督が映画化。三浦春馬&多部未華子の三度目の共演。見納めかと思うと切ない。
ドラマ

『旅のおわり世界のはじまり』今更レビュー|黒沢版サウンドオブミュージック

随所に黒沢清監督作品の不穏な空気が漂うが、いつもの作品とはやや毛色が違う。ウズベキスタンで現地レポートを撮る撮影クルー。歌姫として絶唱する前田敦子。
青春

『惡の華』考察とネタバレ|クソムシにも五分の魂

悪の華。型破りな青春変態映画!クラスの女子に弱みを握られ奴隷になる伊藤健太郎が、アブノーマルに覚醒。