評点★★★★☆以上

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コメディ

『カツベン!』考察とネタバレ|花の巴里か倫敦か。春、東映のローマンス!

無声映画の脇で名調子を謳い上げ、映画に息を吹き込んだ活動弁士。日本固有の文化を周防監督が喜劇に。成田凌に黒島結菜の共演が、ドタバタ喜劇に味わいをもたらす。
ホラー

『CURE』考察とネタバレ|人々は癒しを求めている。伝道師がつけ入るのは、たやすい

黒沢清と役所広司の最強タッグのホラーはここから始まる。癒しを求めて、人は伝道師の罠に落ちていく。サイコホラーの真髄を体感せよ。
ドラマ

『灼熱の魂』考察とネタバレ|あまりに重たい真実に焼け焦げる心

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の出世作。ミステリーと呼ぶにはあまりに重く切ない、亡き母の過去を辿る旅。死んだはずの父、いないはずの兄を探し始めた姉弟が辿り着いた真実。
ドラマ

『ペパーミントキャンディー』考察とネタバレ|題名ほど甘い内容ではないぞ

どれだけ人生を遡れば、甘い思い出に再会できるだろう。イ・チャンドン監督の傑作がリマスターで復活。絶望の淵に立った男が死に際に、戻りたいと叫んだ日々。
戦争・反戦

『海辺の映画館-キネマの玉手箱』考察とネタバレ|閉館を迎えてもその灯を絶やさずに

大林宣彦監督の遺作は、軽妙な笑いや映画の楽しさも盛り込んだ集大成。反戦の願いが我々に託される。実験的な挑戦も健在で、3時間の大作にいささかの気力の衰えもない。
恋愛

『オアシス』考察とネタバレ|親指シフトもワープロも知らない若い世代にも

空想の世界で生きる脳性麻痺の女と、出所したばかりの男。切ない恋物語。暴力的な出会いから、いつしか二人だけの世界が広がっていく。イ・チャンドン監督の最高傑作。
ミステリ―

『ナイブズアウト/名探偵と刃の館の秘密』考察とネタバレ|嘘をつくと吐いてしまう体質を、政治家にも与えてほしい

現代風ミステリーでも本格派。ダニエル・クレイグもクリス・エヴァンスも楽しんで演じている風でよい。資産家の死は自殺か他殺か。屋敷にいた全員を容疑者に。
戦争・反戦

『ジョジョラビット』考察とネタバレ|ジョジョ立ちするのはアドルフばかり

ジョジョ立ちするのはアドルフばかり。風刺が効いた不謹慎な笑いの前半から、敗戦濃厚になる後半で様相を変える、笑って泣ける反戦映画。
アクション

『インファナルアフェア』今更レビュー|呼び出しても現れなかった奴がイヌだ

呼び出しても現れなかった奴がイヌだ。リメイクには出せない味わい。トニー・レオンとアンディ・ラウに酔う、微塵の無駄もない102分で綴る傑作香港ノワール。
恋愛

『恋恋風塵』考察とネタバレ|若者の恋心は、塵のように軽く頼りないもの

台湾の山村の起伏に富んだ集落、豊かな緑や渓谷にかかる吊り橋。素朴ながら研ぎ澄まされた映像にホウ・シャオシェンの技が冴える。若者の純粋で淡い恋が風塵に舞う。
アクション

『初恋』考察とネタバレ|三池崇史監督、恋愛ものでもバイオレンス健在でまずは安堵

ありきたりなスポーツ&恋愛映画の筈がない。バイオレンスで、笑えて泣かす。三池崇史監督の新たな代表作。ボクシング映画かと思えば歌舞伎町の路地裏で生首が転がる。
青春

『君に届け』考察とネタバレ|いつか君に届くだろうか、大きくなったこの気持ちが

三浦春馬の爽やかな笑顔に、多くの人々が魅了されたことだろう。心が温まる珠玉の一本。そして、<貞子>に負けない眼力の多部未華子の、ピュアで真っ直ぐな思い。
ファンタジー

『赤い風船』『白い馬』今更レビュー|ラモリス監督短編2連発

ラモリス監督の名作ファンタジー。雨上がりのパリの石畳を子犬のようにじゃれる赤い風船の美しさと、南仏の湿原を少年と疾走する白い馬の力強さ。
スリラー

『パラサイト 半地下の家族』考察とネタバレ|計画通り無計画で行こう

地下室の匂いが漂うリアル感。高台の豪邸と薄暗い半地下という垂直の動きのある空間設定を最大限に生かし、ポン・ジュノ監督が逞しく寄生して暮らす家族を描く。
SF

『her 世界でひとつの彼女』考察とネタバレ|私の代書は出版しないでほしい

人工知能と男の色恋。声で魅了するスカーレット・ヨハンソン。愛を手紙に綴るホアキン・フェニックス。スパイク・ジョーンズのセンスが冴える、近未来の恋愛映画。
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