『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』
公開:2024年 時間:112分
製作国:日本
スタッフ
監督: 阪元裕吾
キャスト
杉本ちさと: 髙石あかり
深川まひろ: 伊澤彩織
冬村かえで: 池松壮亮
入鹿みなみ: 前田敦子
七瀬: 大谷主水
松浦: かいばしら
広川: カルマ
笠松: 木部哲
田坂守: 水石亜飛夢
宮内茉奈: 中井友望
勝手に評点:
(一見の価値はあり)

あらすじ
殺し屋協会に所属するプロの殺し屋コンビ、杉本ちさと(髙石あかり)と深川まひろ(伊澤彩織)は、出張先の宮崎県で早々にミッションをこなし、バカンス気分を満喫していた。
ちさとは今日がまひろの誕生日であることに気づくが、次の殺しの予定が入っているため誕生日プレゼントを用意する時間がない。
ちさとは内心の焦りを隠しながら、チンピラを一人消すだけの簡単な仕事のため、まひろとともに宮崎県庁に向かうが、そこでターゲットに銃を向けている謎の男に出くわす。
それは150人殺し達成を目指す一匹狼の殺し屋・冬村かえで(池松壮亮)だった。
今更レビュー(ネタバレあり)
池松壮亮が謎の殺し屋
『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』に続く映画第3弾、『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』。
それなら『ベイビーわるきゅーれ 3』にすべきだろうと思ったら、前作の”2”はベイビーが二人という意味なのだ。紛らわしい。新作が”ナイスデイズ”なら、前作こそ”2ベイビーズ”にするべきだ。
閑話休題。本作は公開とほぼ同時にテレビドラマ『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』も放送開始。すっかり市民権を得てしまった感がある。ドラマと映画で同時多発的に攻める手法は『おいハンサム!!』を思わせる。

殺し屋協会に属してはいるが、およそハードボイルドとは無縁のゆるいライフスタイルの女子二人組ちさと(髙石あかり)とまひろ(伊澤彩織)が、仕事となるとキレッキレのアクションで何人もの敵をものともせずに瞬殺する。
このギャップの面白味は相変わらず健在だ。『エブリデイ!』ではややコメディ路線に走りすぎた印象だったが、映画となるとアクションも一段ギアが上がる。しかも今回の敵には、大物ゲストの池松壮亮を迎える。これは盛り上がる。
舞台は宮崎。ビーチでバカンスを満喫の二人。金の横領を働いた松浦(かいばしら)の抹殺任務遂行のため宮崎市庁に向かった二人(建物がクラシックでよい)、そこで松浦が別の男に銃を突きつけられている現場に遭遇。
こいつが協会に属さない野良の殺し屋の冬村かえで(池松壮亮)。コミュ障で小柄・細身の体躯には威圧感がないが、俊敏な動きで滅法強い。制圧されたまひろは、危うく殺されかける。
冬村は「大学生の動画炎上に加担した150人の抹殺」というバカ親からの依頼を実践中で、松浦が150人目の標的だった。
一方、協会もまた金を横領した松浦を抹殺しようとしており、ちさととまひろは、協会が派遣した先輩格のメンバー、入鹿みなみ(前田敦子)と七瀬(大谷主水)から苦手なチームプレイを強いられる中、冬村と松浦という二つの獲物を追う羽目になる。
アクションは今回も本気度十分
過去作のごっつい敵役と比べると、あまり強そうには見えない池松壮亮の配役はどうなのかと思ったが、アクションが始まれば、さすがの身のこなし。『シン・仮面ライダー』というよりも、思い出したのは『MOZU』で演じた殺人犯の俊敏な動き。
池松壮亮はスタントが本業の伊澤彩織とのファイトにも、きちんと付き合えているのはさすが。高石ひかりのガンさばきも相変わらずサマになっている。

協会のルールもろくに守れないちさととまひろにキレて悪態をついてばかりの先輩を演じた前田敦子。
序盤の嫌味な上司キャラが結構ハマっており、ちさとと一触即発状態になるのが面白かったのだが、途中から心変わりして善人キャラになってしまうのがありきたりで残念。
彼女が演じる入鹿みなみが子供の頃に『名探偵コナン』の灰原哀に憧れ、一方まひろは『デスノート』のエルの座り方を真似していたというのは笑。
マッチョな大男で宮崎弁丸出しの七瀬を演じた大谷主水はテコンドーで日本代表にもなった人物とのことなので、彼のアクションに迫力があるのにも納得。戦闘場面と日頃の柔和な受け答えとのギャップがよかった。
清掃班の田坂(水石亜飛夢)と宮内(中井友望)のコンビは今回も参戦。宮内さんの優秀さがますます際立つ。ベビわるの二人のサポート役にあたるレギュラーメンバーの須佐野(飛永翼)は今回なぜか顔みせなし。
◇
池松壮亮と前田敦子の投入は面白かったが、全体的には過去二作を超える見どころに乏しかったように思う。ドラマまで見てしまうと、正直マンネリ化傾向は否めず。
