4.その他

SF

『インターステラー』考察とネタバレ|トイレの神様ではなく本棚の神様

ご都合主義と言いたい奴は言え。父と娘の信頼の絆は重力と同様に時間の壁を超えるのだ
SF

『月に囚われた男』今更レビュー|私なら南極料理人も同行させたい

3年契約で月の裏側にひとり単調な労働。話し相手はAIのみ。未見な人が羨ましいSF佳作。サム・ロックウェルの一人芝居だが、まったく飽きさせない。
スリラー

『もう終わりにしよう。』考察とネタバレ|降る雪もタイトルの意味も深い

チャーリー・カウフマンだが笑えない、何もでてこないけど怖い。そして謎が解ける時、悲しみに気づく。といっても、映画は結構難解だ。
コメディ

『カツベン!』考察とネタバレ|花の巴里〜か倫敦か。春、東映のローマンス

無声映画の脇で名調子を謳い上げ、映画に息を吹き込んだ活動弁士。日本固有の文化を周防監督が喜劇に。成田凌に黒島結菜の共演が、ドタバタ喜劇に味わいをもたらす。
クライム

『アンカットダイヤモンド』考察とネタバレ|ダイヤじゃなくオパールだけど

こんなに凄みの効いたアダム・サンドラー、見たことない。どぎつい金の亡者の主人公は多額の借金地獄。しかも他人の金を拝借してはNBAの賭け試合に突っ込む。
ホラー

『CURE』考察とネタバレ|癒しを求める人々の心の隙に伝道師がつけ入る

黒沢清と役所広司の最強タッグのホラーはここから始まる。癒しを求めて、人は伝道師の罠に落ちていく。黒沢ホラーの真骨頂、サイコホラーの真髄を体感せよ。
コメディ

『マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)』考察とネタバレ|どこを改訂?

アダム・サンドラーとベン・スティラーの兄弟、父がダスティン・ホフマンと家族コメディに無敵の布陣。プライド高い芸術家の父に、いくつになっても振り回される子供たち。
ドラマ

『灼熱の魂』考察とネタバレ|あまりに重たい真実に焼け焦げる心

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の出世作。ミステリーと呼ぶにはあまりに重く切ない、亡き母の過去を辿る旅。死んだはずの父、いないはずの兄を探し始めた姉弟が辿り着いた真実。
ドラマ

『ペパーミントキャンディー』考察とネタバレ|題名ほど甘い内容ではないぞ

どれだけ人生を遡れば、甘い思い出に再会できるだろう。イ・チャンドン監督の傑作がリマスターで復活。絶望の淵に立った男が死に際に、戻りたいと叫んだ日々。
戦争・反戦

『海辺の映画館 キネマの玉手箱』考察とネタバレ|閉館でも灯を絶やさずに

大林宣彦監督の遺作は、軽妙な笑いや映画の楽しさも盛り込んだ集大成。反戦の願いが我々に託される。実験的な挑戦も健在で、3時間の大作にいささかの気力の衰えもない。
ドラマ

『マリッジストーリー』考察とネタバレ|ディボースストーリーとしないセンス

子供の親権をめぐる法廷ドラマ。当事者夫婦の葛藤をよそに、弱肉強食の弁護士同士の代理戦争が熾烈。
恋愛

『オアシス』考察とネタバレ|親指シフトもワープロも知らない若い世代にも

空想の世界で生きる脳性麻痺の女と、出所したばかりの男。切ない恋物語。暴力的な出会いから、いつしか二人だけの世界が広がっていく。イ・チャンドン監督の最高傑作。
ファンタジー

『オクジャ okja』考察とネタバレ|ほえる豚も噛まない

ポン・ジュノ版のナウシカと王蟲だ。巨大豚オクジャを食肉加工から救えるかのダークファンタジー。
ミステリ―

『ナイブズアウト 名探偵と刃の館の秘密』考察とネタバレ|嘘なら吐くよ

現代風ミステリーでも本格派。ダニエル・クレイグもクリス・エヴァンスも楽しんで演じている風でよい。資産家の死は自殺か他殺か。屋敷にいた全員を容疑者に。
戦争・反戦

『ジョジョラビット』考察とネタバレ|ジョジョ立ちするのはアドルフばかり

ジョジョ立ちするのはアドルフばかり。風刺が効いた不謹慎な笑いの前半から、敗戦濃厚になる後半で様相を変える、笑って泣ける反戦映画。