4.その他

戦争・反戦

『ジョジョラビット』考察とネタバレ|ジョジョ立ちするのはアドルフばかり

ジョジョ立ちするのはアドルフばかり。風刺が効いた不謹慎な笑いの前半から、敗戦濃厚になる後半で様相を変える、笑って泣ける反戦映画。
アクション

『インファナルアフェア』今更レビュー|呼び出しても現れなかった奴がイヌだ

呼び出しても現れなかった奴がイヌだ。リメイクには出せない味わい。トニー・レオンとアンディ・ラウに酔う、微塵の無駄もない102分で綴る傑作香港ノワール。
恋愛

『恋恋風塵』考察とネタバレ|若者の恋心は、塵のように軽く頼りないもの

台湾の山村の起伏に富んだ集落、豊かな緑や渓谷にかかる吊り橋。素朴ながら研ぎ澄まされた映像にホウ・シャオシェンの技が冴える。若者の純粋で淡い恋が風塵に舞う。
アクション

『初恋』考察とネタバレ|三池崇史監督、恋愛ものでもバイオレンス健在

ありきたりなスポーツ&恋愛映画の筈がない。バイオレンスで、笑えて泣かす。三池崇史監督の新たな代表作。ボクシング映画かと思えば歌舞伎町の路地裏で生首が転がる。
アクション

『オールドガード』考察とネタバレ|まさに百年の孤独、不死身は幸福か

特殊部隊を率いて敵と戦うシャーリーズ・セロン。何百年も人類の歴史の裏で暗躍してきたメンバー、不死身ゆえの孤独と虚しい戦果。意味はあるのか、この戦いに。
青春

『君に届け』考察とネタバレ|いつか君に届くかな、大きくなったこの気持ちが

三浦春馬の爽やかな笑顔に、多くの人々が魅了されたことだろう。心が温まる珠玉の一本。そして、<貞子>に負けない眼力の多部未華子の、ピュアで真っ直ぐな思い。
ファンタジー

『赤い風船』『白い馬』今更レビュー|ラモリス監督短編2連発

雨上がりのパリの石畳を子犬のようにじゃれる赤い風船の美しさと、南仏の湿原を少年と疾走する白い馬の力強さ。
スリラー

『パラサイト 半地下の家族』考察とネタバレ|計画通り無計画で行こう

地下室の匂いが漂うリアル感。高台の豪邸と薄暗い半地下という垂直の動きのある空間設定を最大限に生かし、ポン・ジュノ監督が逞しく寄生して暮らす家族を描く。
SF

『her 世界でひとつの彼女』考察とネタバレ|私の代書は出版しないでほしい

人工知能と男の色恋。声で魅了するスカーレット・ヨハンソン。愛を手紙に綴るホアキン・フェニックス。スパイク・ジョーンズのセンスが冴える、近未来の恋愛映画。
クライム

『最後の追跡』考察とネタバレ|テキサスで銀行強盗は、考え直した方がいい

銀行強盗兄弟とそれを追うテキサスレンジャーは現代版の西部劇。店頭客も市民も銃を携え、犯人に発砲してくる荒っぽさ。ブリッジスが渋い。
スリラー

『黒い家』考察とネタバレ|今観ても十分怖い森田芳光の傑作ホラー

貴志祐介の原作を森田芳光が味付けした保険金をめぐるサイコホラーの傑作。大竹しのぶの怪演で、今観ても十分怖い。盤上ならぬボウリング場の向日葵。内野聖陽若い!
スリラー

『愛なき森で叫べ』考察とネタバレ|ピュアなハートの詐欺師、椎名桔平が最高

園子温監督の猟奇殺人事件と自主映画制作の合わせ技スリラー。実際に起きた事件がベース、信じられん。<ジョーと段平>ならぬ、<ジョーの桔平>の怪演が冴える。
ドラマ

『恐怖分子』考察とネタバレ|それは静かに育ち、人の心に繁殖する

電話ひとつで人の心に恐怖の種は宿り、静かに育つ。早逝の鬼才エドワード・ヤン秀作。窓から現れる拳銃、壁一面に貼られた娘の写真、鳴り響く電話のベル、流れる水音。随所に監督の魂が宿る。
青春

『牯嶺街少年殺人事件』今更レビュー|236分の覚悟を決めよう、後悔はない

邦題が読めないのと時間の長さで、つい敬遠していた佳作。25年ぶりにデジタル・リマスター版公開に。236分の覚悟を決めよう、後悔はない。
ラブコメ

『隠れビッチやってました』考察とネタバレ|告白させるまでがゲームなの

佐久間由衣を主演に持ってきた時点で作戦勝ち。初主演作でこのビッチを熱演する意外性に萌える。告白させるまでがゲーム、あとは鼻ほじりながら男を振るだけ。