日本 | ページ 31 | シネフィリー

日本

アニメ

『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』今更レビュー

コトリンゴの曲と<のん>のほんわかした広島弁。(さらにいくつもの)シーンを追加し味わいの増した長尺版で、もう一度すずのいる世界へ飛び込もう。
サスペンス

『スパイの妻』考察とネタバレ|ヴェネツィア銀獅子賞受賞、お見事です

黒沢清監督初の歴史ドラマ。国家秘密を知り行動にでる男とその妻の運命。戦争前夜の神戸。洋装の妻・蒼井優、三つ揃えの夫・高橋一生、憲兵服の東出昌大が絵になる。
恋愛

『愛がなんだ』考察とネタバレ|中目黒の路上ラップで恋敵をディスる

今泉力哉と角田光代のタッグで、正解のない恋の世界へ誘う。ストーカーっぽい岸井ゆきのがハマリ役。愛とか恋とかを余裕で超越している話は、恋愛ものといえるのか。
ファンタジー

『異人たちとの夏』今更レビュー|地下鉄やワゴンに乗らずとも亡き親に会える

死んだはずの両親と楽しく過ごす四畳半。泣ける大林宣彦監督作品、山田太一の浅草愛。チャキチャキの江戸っ子の父・鶴太郎、聖母のような秋吉久美子が注ぐ愛情。
ファンタジー

『天国の本屋〜恋火』今更レビュー|願いはかなう、想いは伝わる

慈愛に満ちた笑顔、毅然な態度に溌剌とした動作。忘れられない竹内結子の魅力溢れる傑作ファンタジー。ぽっかりと空いた喪失感を、この映画が少しでも埋めてくれたらいいのに。
コメディ

『記憶にございません!』考察とネタバレ|もっと政界に斬り込む覚悟を!

支持率最低総理が記憶喪失になり、しがらみなく世直しに出る。毒気のない三谷コメディに乗れるかが鍵。中井貴一と佐藤浩市なら、もっと政界に斬り込んでほしかったけど。
青春

『みんなエスパーだよ!』今更レビュー|グラビアアイドルだよ、の間違いだに

ほぼ8割のシーンをパンチラと水着が埋め尽くすナンセンスSF。園子温監督なのに健康的なエロだに。おバカな笑いだらけの突き抜けたくだらなさがいい。
コメディ

『金田一耕助の冒険』金田一耕助の事件簿①|<瞳の中の〇>は大林映画の鬼門

古谷一行のTV版金田一を愛し、尾道三部作を愛する私には、何十年も怖くて見られなかった大林作品。パロディの連発に忙しく、誰もストーリーに関心を払わない怪作。
コメディ

『ピンカートンに会いにいく』考察とネタバレ|解散アラフォーのアイドルたち

アラフォーがアイドルユニットを再結成。前向きでない所に現実味。内田慈の好演で予想以上に笑える。けして『SUNNY』の後追いではなく、独自の面白味あり。
青春

『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』今更レビュー|加代ちゃんも歌えない

喋れない志乃(南沙良)と歌えない加代(蒔田彩珠)がデュオを結成し学園祭を目指す。苦悩だらけの高校生活だが、沼津の海は美しく、友情は尊い。
青春

『青春デンデケデケデケ』今更レビュー|香川に初めて鳴り響くエレキサウンド

日本中の若者がベンチャーズに洗脳されていた時代の青春グラフィティ。
戦争・反戦

『花筐 HANAGATAMI』今更レビュー|大林監督戦争三部作③

全編大林映画以外の何物でもない満腹感。唐津の幻想的な祭りや街並みの美しさ、アポロのような満島真之介の美。考えるな、感じよ。それが大林映画だ。
コメディ

『カツベン!』考察とネタバレ|花の巴里〜か倫敦か。春、東映のローマンス

無声映画の脇で名調子を謳い上げ、映画に息を吹き込んだ活動弁士。日本固有の文化を周防監督が喜劇に。成田凌に黒島結菜の共演が、ドタバタ喜劇に味わいをもたらす。
ホラー

『HOUSE』今更レビュー|生首っ、生首っ、生首よ! え、早口ことば?

大林宣彦監督の劇場用映画第一弾。伝説はここから始まった。実験的精神と遊び心に溢れる笑えるホラー。苦手な人は見向きもしないだろうが、好きな人にはたまらない。
クライム

『楽園』考察とネタバレ|吉田修一の短編融合はよいが、何が楽園なのか

吉田修一の短編二編を強引に統合した感が否めない。どの辺が楽園で、何を軸に映画が進んでいるのか。瀬々監督と原作者、この題材と配役では、ロクヨン+アクニンの印象が強い。