『X-MEN』『X-MEN2』『X-MEN ファイナルディシジョン』考察とネタバレ!あらすじ・評価・感想・解説・レビュー | ページ 2 | シネフィリー

『X-MEN・X-MEN2・X-MENファイナルディシジョン』旧三部作一気レビュー

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01 『X-メン』X-MEN
02 『X-MEN 2』X2
03 『X-MEN ファイナルディシジョン』X-MEN: The Last Stand

『X-MEN2』 X2

公開:2003 年  時間:135分  
製作国:アメリカ

スタッフ 
監督:      ブライアン・シンガー

キャスト
チャールズ・エグゼビア:

        パトリック・スチュワート
ローガン(ウルヴァリン): 

          ヒュー・ジャックマン
スコット・サマーズ(サイクロップス):
         ジェームズ・マースデン
ジーン・グレイ:  ファムケ・ヤンセン
オロロ・マンロー(ストーム):

              ハル・ベリー
マリー・ダンキャント(ローグ): 

             アンナ・パキン
エリック・レーンシャー(マグニートー):

           イアン・マッケラン
レイヴン・ダークホルム(ミスティーク):

     レベッカ・ローミン=ステイモス
ボビー・ドレイク(アイスマン): 

          ショーン・アシュモア
ジョン・アラダイス(パイロ): 

        アーロン・スタンフォード
カート・ワグナー(ナイトクローラー): 

            アラン・カミング
ウィリアム・ストライカー: 

          ブライアン・コックス
ケリー上院議員: ブルース・デイヴィソン
ユリコ(レディ・デスストライク): 

             ケリー・ヒュー
マッケナ大統領:    コッター・スミス

勝手に評点:3.0
(一見の価値はあり)

あらすじ

プロフェッサーX率いるX-MENは、人類抹殺計画を企てたマグニートーを倒し、牢獄に幽閉。人間との共存による平和が訪れるかに思われた。しかし、人類のミュータントに対する偏見や嫌悪はやがてX-MENたちにも向けられていく。

そんな時、謎のミュータントによる大統領暗殺未遂事件が発生する。これにより、人類はミュータントの脅威に改めて恐れおののき、反ミュータント運動を加速させる結果となる。

そして、その運動の先頭には、ミュータントへの生体実験を噂される元陸軍司令官で大富豪のストライカーがいた。

一気通貫レビュー(ネタバレあり)

親友同士が共同戦線

前作は『X-メン』とカタカナ表記だったが、本作からX-MENの表記となる。原題はX2とシンプルだが、日本ではこちらの方が親切だ。

前作ではあんなに敵対していたはずのチャールズ(パトリック・スチュワート)マグニートー(イアン・マッケラン)だが、本作では、米国政府でミュータント対策本部顧問のストライカー(ブライアン・コックス)を倒そうと協働する。

人間との共存を求めるか、敵対するかで対立するのは本シリーズのテーマであり、また世論としても前作に続いてミュータントを化け物扱いして管理下に置こうという気運が高まっている。

そんな中でアカデミーも人間に襲撃され、とりあえずは共通の敵を何とかしようと両派が手を組むのだ。

そうは言っても、前回マグニートーに殺されかけて恐怖で白髪になったローグ(アンナ・パキン)は、まだ恨み冷めやらぬ状況。

恋人のアイスマン(ショーン・アシュモア)と級友のパイロ(アーロン・スタンフォード)はそれぞれ氷と火の使い手として前作より更に対照的なキャラとして描かれ、顕示欲の強いパイロはマグニートー側に堕ちていく

既存メンバーでは、変幻自在のミスティーク(レベッカ・ローミン=ステイモス)が、今回は共同戦線ということで少し善人に見え始めたのが面白い。

新キャラ紹介

新キャラとしては、テレポーターのナイトクローラー(アラン・カミング)が、見かけは尻尾の生えたデビルのようだが、敬虔なクリスチャンの好青年。アラン・カミングジーン・グレイ役のファムケ・ヤンセンピアース・ブロスナン『007 ゴールデンアイ』でも敵の一味で共演していたっけ。

ナイトクローラーは本作冒頭のホワイトハウス乱入から、サブキャラにしてはえらく活躍場面が多く、下手するとローガン(ヒュー・ジャックマン)より目立っていたかも。

TM (C) 2003 MARVEL CHARACTERS, INC. ALL RIGHTS RESERVED. (C) 2003 TWENTIETH CENTURY FOX

そのローガンは、自分を含め二人しかいないという、超合金アダマンチウム内蔵のミュータント、ユリコ(ケリー・ヒュー)とのバトルが数少ない見せ場。だが、ユリコの合金の爪は細すぎて、全然強そうにみえないのが難点。

アカデミーが襲われた際に頼りになった、頑強そうなマッチョマンがコロッサス(ダニエル・クドモア)で、彼も今後レギュラー入り。『デッドプール』に出てくる全身シルバーのCGキャラよりは、こちらの方が好感。

本作は何度か観ているが、いつも一番盛り上がるのが、マグニートーの脱獄シーンだ。バーにいる警官風の男に、変身したミスティークが色仕掛けで迫り、失神させて何か薬品を注入する。

翌日、金属持込厳禁のマグニートーの専用牢獄に食事を届けに入室するのが、まさにその男。こいつが近づくと、マグニートーは男の体内の液体金属を操り、無敵となって脱獄する。ミスティークが注入したのは血液中の鉄分だったのだ。これは妙手!

もうちょっと目新しさがほしい

今回の敵ストライカーが狙っているのは、チャールズのセレブロと同じ装置を複製して、その中で、ミュータントである自分の息子の能力を使い、チャールズを操って全ミュータントを一気に死滅させようというもの。

計画は壮大なのだが、ビジュアル的には退屈なのが惜しい。しかも、セレブロ的な装置を使ってどうこうしようという策略も、前作のマグニートーの悪事と重複し、目新しくはない。

結局、ストライカーは退治され、また、ようやく本性を発揮のマグニートーが、ミュータントではなく全人類に矛先を変えて計画を続行しようと企てる。やっと悪党らしくなってきたが、本作ではすでに時間切れ。

終盤には、仲間を脱出させるために自分の能力を酷使し、ダムの底に消えたジーン。でも、まあ彼女がこのまま死んでしまう訳はない。最強のミュータントなのだから。

ラストシーンは湖面に浮かぶ巨大な不死鳥のシルエット。そうか、ジーンの別名はフェニックスだったっけ。